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日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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新国立劇場「魔笛」

いつもはなかなか見られないオペラ…。今日は、たまたまチケットを頂いたので観に行って来ました。只、残念ながら打合せが伸びて、第2部のみでしたけれど…。

新国立劇場「魔笛」第一部に大幅遅刻してしまって大汗かいてしまいました。仕方なく、近くで時間を潰し2部開演に合わせて入場。新国立の中劇場は、実は初めてだったのですが、入口からホールまでのエントランスの広い事!そして長い…。もったいないなあなんて貧乏性のおばさんは、考えてしまいました。スペインの国立歴史博物館のだだっぴろいエントランスが、ふと浮かんでしまった…。

それは、別として、舞台は比較的こじんまりとした1000席程の客席と舞台。前舞台のセリが降ろされオケピットになっていました。役者さんは、舞台とオケピットの周辺を回るように演技するので、客席の一番前のお客さんは、目の前で役者の歌と演技を堪能できるようになっています。今回は、抽象的なデザインの舞台装置で、中央から奥へカーブした斜面の通路、その通路は真っ黒いボードに大きな穴を開けた中へ続いています。、その奥の明るいボードにいくつかの円が重なるようにくり抜かれていて、もっと奥に太陽?らしきものが下がっています。舞台手前は、夜の世界なのでしょうか?背景は真っ暗で、中央右には、鏡?に線で幾何学模様が施された台座、左右の少し奥まった袖から斜にロープが円錐状に3パターン程張られています。
舞台右手前には、大型の鳥かごみたいなものがあり、斜面の通路前には、黒いネットに蜘蛛の巣が紐でかたどられたものが、吊られていました。

衣裳は、ウ〜ン、映画のリングに出て来る白ヒゲの魔法使いのお爺さんみたいな神官と従者達は長くて白いローブ。夜の女王は、なかなかセクシーな黒ラメの花びら状の布が重なったドレスにチューリップみたいな王冠を被っています。王子タミ−ノと王女パミ−ナは、オーソドックスな白とブルー系の衣裳、パパゲーノのも中世の従者のオーソドックスな衣裳に鳥の帽子です。
室内オペラは、以前にもいくつか観ていましたので、親近感が持て(グランドオペラより、歌手の声をぐっと身近に聴く事ができる)舞台と観客が無理なく良い距離で接する事ができるように思います。グランドオペラは、高額ですしいつも天井桟敷でオペラグラスでしか拝めない…ですので。只、確かに大輪の華のようなスター歌手がいる訳ではないので、地味目な感じはあるかもしれません。でも、私はこの方が好きです。
歌手の方達には、大声を張り上げるという負担も少ないと思いますし、細やかな心情を歌で表現するのには、この規模がとても良いのではと思いました。パミ−ナ役のオレーシャ・スタルヒーナさん、初々しい演技でとても素敵でした。夜の女王役のエレーナ・コノネンコさんは、夜の女王のあのヒクヒクしそうな高難度のアリアを、難無くこなしておられて、凄いなあと引き込まれてしまいました。さすがにモスクワ室内、役者さんの層の厚さを感じました。今日の夜の女王は、冷淡な悪い女王と言う凄みはあまり感じず、上品で繊細な感じの夜の女王でした。気になったのは、多少舞台はこびが冗長だったかなあと…。(スピーデイな部分とか緊迫感があるとか変化があるともっと魅力的ではなかったかと…)あと、パパゲーノが酔って踊る部分は、3回も繰り返さなくても良いのではとか…。と言いつつも、しっかり楽しませて頂きました。

グランドオペラは、なかなか見に行く事ができませんけれど、こういう室内オペラでもう少し手頃な価格であれば、頑張って行けそうかなと思います。中劇場だと桟敷席でも充分音楽も演技も楽しめそう…。

また、今日の字幕の翻訳は、とてもシンプルで分かりやすい翻訳だったのと言葉がとても大事にされていたように思います。とても詩的で綺麗…観客を意識した言葉なども入っていて、とても分りやすい字幕でした。

さあ、また行けるように、明日からまた頑張って仕事だぞ!
by keiyou-ai | 2005-07-11 02:27 | 鑑賞徒然