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日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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谷川俊太郎「遥かな国からやってきた谷川俊太郎」

 先日、仕事帰りに本屋に立ち寄った時、谷川さんの詩集がふと眼にとまった。21才の時のデビュー作「二十億光年の孤独」他、今まで出版された詩集から改めて選集されたものらしい…。ページをめくって行くと「はる」という詩があった。この詩には曲がつけられ、米良さんのCDにも収録されている大好きな歌。遥かな空の高みにふうっと魂が昇って行くような高揚感がある…。幼ない頃、一面のレンゲ畑に寝転び、花の香を深々と吸い込みながら、流れる白い雲を飽きもせず何時間も見ていた事を思い出した。凄くシンプルな思い出なのだが、何だかゆったりと流れる時間にとても満ち足りていたように思う。ふっとそんな光景を思い出し微笑んでしまった。(家の手伝いもしないでと怒られた事もセットになった記憶だけれど…。)
「地球へのピクニック」「沈黙」もいい…。こんなふうに生きられたらいいなと…。一連の作品の中で、とても好きな詩は、「冬に」「くり返す」「wedding day]」谷川さんから子供達へのメッセージ「泣けばいい」「やわらかいいのち」、そして「夕焼け」。一つ一つの詩をくり返し読んでいたら、深いなあと大きな溜め息が出た。
谷川さんの詩は、大きくて暖かい。宇宙や自然を前にして、ご自分も人間の非力さを自然体で受け入れながら、それでもなお、他者を大きな愛情で包み込んでくれる父性的な詩だなあと思う。生きる事のせつなさや哀しさを受容しつつ、全ての命を肯定しているから多くの人に支持されるのかも…。

明日は、地域教育フォーラムの会議。「子供達のシグナルに気付いていますか…」分科会に参加する予定なので、機会があればこの中の一遍を紹介したいと思う…。

谷川俊太郎「遥かな国からやってきた谷川俊太郎」_b0059686_132262.jpg

by keiyou-ai | 2004-11-13 01:04 | 鑑賞徒然