日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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木村 直道展

b0059686_1217166.jpg今日は、埼玉市北浦和にある埼玉近美に行ってきました。
今回の企画展は、「木村直道展+遊びの美術」
今日が最終日だったこともあり、会場は親子連れや若いグループ、ご夫婦等でかなり多くの入場者が観覧していて、とても賑やかでした。

木村直道の作品は、屑鉄やナイフ・フォーク、薬缶、鋤、鍬など日常品の廃品をつかって新たに組み合わせ、ヨーロッパの神話や民話に登場する人物や象、猫、虫、ライオン、猿、もぐらなどの動物を表現したものです。思わず、うふっと楽しくなるような作品ばかりで、そのユニークな視点とユーモア溢れる造型と詩的な言葉遊びに感嘆してきました。
何だか、昔おもちゃなどなかなか手に入らない時代、さまざまな身の回りに有るものを使って作った手作りのおもちゃや装飾品という趣の作品群。
でもそのユーモアあふれる発想や言葉遊び、見立ての表現には、豊富な知識や、しっかりとした彫刻の技術が活かされ、作家の非凡さが垣間見えるようでした。
ユーモア溢れる愛らしい作品や毅然と立つ人物・動物オブジェのモダンで知的な存在感…。風雨に晒された廃品が再構築され、新しい命を吹き込まれていきいきとそこに存在している…。不思議な温かみとホッとするような親近感を感じます。
どんな作家だったのだろうと興味を持ちました。解説を読んで、廃品を使った造型表現にたどりつくまでの膨大な時間、言葉と造型の自由さ、厳しさ、苦悩等、計りしれない暗い闇があることにも気付かされます。
長い無名の時代を経て、スクラプチャ−という独自の作品を創出して、一躍世に出て掴んだ名声、まさに順風満帆の時期に、その重圧から自死を選んだ作家…。芸術の道は、何と果てしない道なき道なのだろう…と。

どこか無邪気さを感じさせる作品や、言葉遊びに長けた達人は、黙して語らず、作品のひとつひとつが、ただ穏やかな表情で深く静かに微笑みかけてくるようです。

2部は、江戸時代から大衆の視点を意識して描かれた浮世絵やしゃれ紋、マルセル・デュシャンのにやりとする作品等、沢山の遊びの美術をしっかりと堪能してきました。とても充実した一日でした!!
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by keiyou-ai | 2006-02-06 12:17 | 鑑賞徒然