日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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森山恒逸展 「存在」

今日は、森山恒逸氏から作品展のご案内を頂いていたので、入間市にあるアトリエに伺ってきました。

森山氏の作品は、長い時間をかけて樹皮の間に宿った虫達によってできる虫食い痕を活かした作品です。木片に刻まれた膨大な時間をかけてできた虫達の生の証が残る作品に、暖かな印象を受けました。アトリエには、木の皮を剥ぎ輪切りにした虫食いのある木と、その上部や根元に細かな虫の糞を覆うように施した作品や、微妙に異なる虫食いを活かして版を作り、大きなロール状のワトソン紙に、天然顔料と膠を混ぜた絵の具とスタンプインクで、それこそ虫の足跡と同様、数時間毎に違った版を延々と押し続けた10メートルもあるかと思われる大作…。また壁面には、虫食いの木に効果的に色をつけた木片を規則正しく配置した壁面ディスプレイ作品等が展示されていました。

森山氏の作品は、自然と調和した暖かな印象を受けます。「僕の作品は、虫との協同作品」とおっしゃっていましたが、小さな虫達が木と共存しながら生きた証を刻み付けた虫食い、それを木の樹皮の間に遺すために費やした膨大な時間、弛みない生の息づき…。その痕跡を四角い版として鋭利に切り取る…。紙面の上や壁面、ガラス面上で、新たに再構築された作品群は、長い時間をかけた自然の営みを内包しながら、古代的な色調をまとい、シャープな現代アートとして蘇っています。そこには、目には見えないけれど確かな「生の存在」を感じ取る事ができます。
その視点が、私には森山氏の朴訥な語り口と相まって、親しみやすさと暖かな印象を受けるのではないかと思いました。

知人が4時頃にアトリエを訪問するということでしたので、その時刻に合わせて伺いました。その後、近くのギャラリーでグループ展を開催している作家さん二人が合流。知人の友人も紹介して頂き、6人で尽きる事無いアートの話題に盛り上がりました。話の合間に、わざわざ森山氏本人が、コーヒーを豆から培って美味しいコーヒーを入れて下さって、2杯もご馳走になりました。香ばしい引き立ての風味が最高に美味しい〜! 気が付くともう7時を過ぎていて、瞬く間の楽しい時間でした。

折しも、今日は仲秋の名月。車窓から美しい満月を眺めていたら、何とも気持がふうわりと暖かくなって、爽やかな川風と虫の音をBGMに安全運転で帰ってきました。

森山恒逸展 9月17日〜10月2日まで。
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by keiyou-ai | 2005-09-19 00:39 | 鑑賞徒然