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日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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日テレ超歴史ミステリー「モナリザ…」

先日のフジTVの続編的「モナリザ…」特番を見ました。2番煎じ風でワクワク感は今一つでしたけれど、もう一枚のモナリザの絵は、嬉しいニュースでした。若い頃、ルーブルの至宝に道を決定付けられた観のある私にとって、やはり「モナリザ」の絵は特別な存在のように想います。また長い間研究されて解きあかされて行く事実には、やはり重い衝撃を感じます。科学や建築、哲学、天文学、解剖学など幅広い知識を持ったダ・ヴィンチが、それらの知識を元に表現する絵画には、深い真実のメッセージが込められていた…。その事が分っただけでも、私には充分な答のように思いました。30数年前、あの絵に出逢った時に感じた心を惹き付けて止まない力は、そういう深い叡智がバックグラウンドとしてあって描かれたものだからなんだなあ…と納得です。

特に興味を持ったのは、特番の後半、モナリザが描かれた別な理由とは…?という点です。一般的な肖像画と違う点、1、装飾品を付けていない 2、聖女のような表情から、聖書の中の人物ではないかと推測される→長い髪、胸を開けた服装、お腹を守るような姿勢から、妊娠したマグダラのマリアではないか?この推測には、えっという驚きでした。キリストとマグダラのマリアとの隠された秘密を書き残したかったのでは…と。もしそうだとしたら、ますますダ・ヴィンチの勇気を尊敬してしまいます。あの時代、そのような事をいったら、刑罰を受けるに決っていたと思いますので…。
キリストだってマリアだってマグダラのマリアだって、皆貧しい普通の市民だったはずですから、自然に恋もしたでしょうし、結婚も妊娠もあっておかしくないのではと思いました。そういう普通の人間だったからこそ厳しさも慈愛も持てたのではとも思います。しかし、最後のシーンで、ダ・ヴィンチ村の「マグダラのマリア」の苦渋に満ちた表情が映し出され、とてもリアルでショックを受けました。以前、どこかの写真展で見た戦争難民の女性の表情にそっくりだったものですから…。差別や迫害の中で、ぼろぼろになっても祈り続けるその像の表情が、胸に迫って来ました。ダ・ヴィンチは、幼い頃どんな気持で故郷のマグダラのマリア像を見ていたのでしょう…?そういう経験があって、モナリザが生まれたのでしょうか?どこまでも興味はつきません…。

何にしても、科学の発達が人間の本質や生々しい現実を、これからも少しづつ白日の元に晒してくれるのでしょう…。たけしさんのコメントのように、生身の人間が生きて為し得て行く事って、やはり凄いなあと素直に共感してしまいました。一人一人が生きて命を繋いで行く事で、歴史や文化が創られ伝えられていくのですね。きっと…。

ダ・ヴィンチの生きていた時代から500年を経て、ダ・ヴィンチコードが出版され、再度注目されているモナリザ。ダ・ヴィンチという偉大な天才の遺した作品に、ますます魅了されてしまいます。それと、脱線してしまいますが、最後にさりげなくルーブル展のCMが入る当たり、さすがにPRのうまい日テレさんだなあと…。(^。^;)
by keiyou-ai | 2005-03-27 00:30 | 鑑賞徒然