日々の生活の中で、ふと聞こえる心のつぶやき日記


by keiyou-ai
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NHKアーカイブス「鶴になったおじさん」

私は、どうも自然の美しい風景や野生動物の姿に、めっぽう弱いみたいです。感動モノの映画や演劇より、もっと魅力的なものに見えます。人は誰でもそういうものに、安らぎや感動を覚えるのだと思いますが、今日のNHKアーカイブスで放映された「鶴になったおじさん」こと、釧路湿原にある丹頂鶴自然保護園?の名誉園長、高橋さんのドキュメンタリ−に、とても感動してしまいました。絶滅寸前の丹頂鶴の保護と人工孵化に専念してこられた方で、その愛情深い鶴への対応は、ほんとに細やかで我が子を大事に慈しむような育て方でした。母親であっても、あそこまで細やかに愛情深くできるものだろうかと…。それでも、ご本人は、「鶴の親の育て方を観察して育てても、野生の鶴の子育てにはとても及ばない、自分が空を飛べないのがくやしいし、鶴に申し訳ない…」そういって、毎日何度も何度も、鶴の巣立ちの為に飛ぶ真似をしながら息をきらせて走る姿に、胸が熱くなりました。訓練を終えて飛べるようになった鶴の巣立ちの時、鶴の嫌がる場所を、何度かさわると2度と戻ってこないのだそうです。そんな時、飛び去る鶴を見送りながら、喉元迄でかかった「戻ってこい、ぴいちゃん」という言葉を必死に堪える高橋さんの表情に魅せられてしまいました。
こういうの、だめです。
切なくて、涙腺がどうにもゆるゆるになってしまいます。
大正時代に十数羽が見つかって以来、保護と人工孵化の地道な活動が実を結び、現在400羽程が確認されているそうですが、他にも自然環境の悪化に伴う絶滅の危機に瀕した野生動物は、日本だけでも相当な数にのぼるようです。そのような中、55羽の丹頂鶴を人工孵化して育て上げ、自然に返された高橋さんの功績は、他に比類するものがない事例だという事でした。
自著に書かれた一文「丹頂鶴の頭頂の赤は生命の色、羽の白さは純潔、首の黒は悲しみを優しく包み込む色だと思っています。」自然の中で、逞しく生きる野生の丹頂鶴達の命の輝きや純粋な愛情、生きる事の厳しさ、その全てを表現された言葉のように思いました。また、「今迄、鶴達にたくさんの事を教えてもらい本当に感謝しています。」というメッセージに、高橋さんのお人柄が偲ばれます。ひとつの仕事に専念されてきた方の言葉は、本当に深いものがありますね。何だか今日は、胸の中がぽっと暖かくなりました。

明後日は、寄寓にも「夕鶴」のオペラを見に行きます。新演出のコンサート形式オペラで、つうの歌曲や舞台演出が楽しみです。今回は、つうというより子供のように純粋な与ひょうに焦点を当てた新解釈のようなので、それも楽しみです。
何となく、与ひょうが高橋さんにだぶって見えるような気がして…。
巣立ちの時の高橋さんの切ない思いが、もしかしたら与ひょうの胸の中にもあったのかもしれないなんて…。またまた、涙腺が緩みそうです
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by keiyou-ai | 2005-02-14 01:59 | 風の歌日記